お客様の「心」を掴んで離さない「ニューロマーケティング」実践法23選。

「どうしてお客様はうちのお店を選んでくれないんだろう?」「もっと来てほしいけど、どうすればいいのか分からない…」もし今、そんな風に感じているとしたら、この記事はきっとあなたのヒントになるかもしれません。
将来、自分のお店を開いてみたいという夢を持っていたり、すでに毎日お店を頑張ってらっしゃる方にとって、お客様に足を運んでいただき、また来たいな、と思っていただけることは、何よりも大切な願いですよね。でも、「お客様って、何を考えてるんだろう?」「どうすればもっと喜んでもらえるんだろう?」そんな、ちょっぴりモヤモヤした疑問や不安を抱えることもあるのではないでしょうか。
この、お客様の「なぜ?」や「どうして?」の奥にある気持ちをそっと紐解き、お店の魅力をぐっと引き出すための素敵なツールがあるんです。それが、人間の心や脳の働きからヒントを得る、行動経済学や行動心理学、そしてニューロマーケティングと呼ばれる考え方なんです。
ニューロマーケティングは今、お客様の「いいな」や「また来たいな」という気持ちに優しく寄り添い、お店とお客様の心地よい関係を築くための大切な鍵として、じわじわと注目を集めているように感じます。
この記事では、人の心の専門家である法廷臨床心理博士の鷹博士と一緒に、「店舗」という場所ならではの、お客様の心に響くような工夫を23個、ご紹介させていただきます。どれも、実際に試してみる価値のあるものばかり。「これ、ちょっと試してみようかな?」そう思えるヒントが、きっと見つかるはずですよ。
なぜ、お客様の「心の動き」がお店にとって大切なのでしょう?
「お店の売上を上げるには、やっぱりたくさんの人に知ってもらうための広告が一番効果的なのでは?」そうお考えになるかもしれませんね。もちろん、それもとても大切なこと。でも、それだけでは届かない、もっと奥深い部分があるのかもしれないんです。
人間の心や脳の働きって、実は国や文化が違っても、私たち誰もが持っている共通の仕組みのようなものがあると言われています。例えば、「残りあとわずか!」という言葉を目にすると、なんだか急に気になってしまう…そんな経験、あなたにもありませんか?このように、私たちが無意識のうちに感じる「焦り」や「安心感」といった、人の心に共通する働きを理解し、それをそっとお店の空間づくりやサービスに取り入れてみる。そうすることで、お客様がお店で過ごす時間や、お買い物をするときの気持ちに、温かい影響を与えられる可能性があるんです。
今回ご紹介する23個のヒントは、科学的な研究で確かめられていたり、実際のお店で試されて良い結果につながっているものばかりだそう。今すでにお店を頑張っている方も、これから自分だけのお店を持ってみたいという方も、きっと何か気づきがあるのではないかな、と思います。
今日から試せる!店舗で活かすニューロマーケティング23のヒント
お客様の、お店での一つ一つの行動。その裏側には、私たちの想像以上にたくさんの「心の動き」が隠されているのかもしれません。ここでは、そんなお客様の心に優しく語りかけるような、店舗で取り入れやすい工夫を23種類、ご紹介してみましょう。もしよろしければ、ご自分のお店で「これ、もうやってるかな?」「これは試してみようかな?」なんて思いながら、チェックリストのように見ていただけたら嬉しいです。
- 感覚誘導の照明: オレンジ色のような温かい光は、私たちをホッとさせて、ついつい長居したくなるような心地よさを作ってくれると言われています。逆に、明るい白い光は、テキパキと動きたい場所や、商品の色を正確に見せたい場所に向いているかもしれませんね。
- 視覚的中心の配置: 人間の目って、なぜか自然と真ん中あたりに集まりやすい性質があるのだとか。お店で一番見てほしい大切な商品やサービスを、お客様の視線が自然と集まる場所に置いてみるのはどうでしょう。
- パッケージを重たくする: これは物理的な重さではなく、商品のパッケージの素材をしっかりしたものにしたり、デザインに工夫を凝らしたりすることで、「なんだか良さそう」「ちゃんとしてそう」という品質への信頼感を、お客様に感覚的に伝えてみるという考え方です。
- ヒューリスティック誘導: 「一番人気です!」「店長のおすすめ」「これを選んでおけば間違いなし!」なんて、ちょっぴり後押ししてくれるような言葉があると、私たちはお買い物をするときの迷いが減って、「じゃあ、これにしてみようかな」と選びやすくなることがありますよね。
- BGMの店舗: ゆったりしたメロディーは、時間を忘れさせてくれる魔法みたい。もしお店でゆっくりしてもらいたいなら、そんな音楽を流してみるのも良いかもしれません。逆に、サッと次のお客様を迎えたい時は、少しテンポの良い曲を選んでみるのも一つの方法です。
- 限定性の強調: 「あと〇個」「今だけ!」という言葉って、私たちの心をちょっぴりソワソワさせますよね。「逃したくない!」という気持ちが、行動するきっかけになることがあるようです。
- 香りの誘導: 焼きたてパンの香りや、淹れたてコーヒーの香りって、それだけで幸せな気持ちになりますよね。お店の雰囲気にぴったりの良い香りは、お客様の心に直接響いて、そのお店の素敵な印象として記憶に残ることもあるかもしれません。
- 対比の利用: 例えば、とっても高い商品と、お手頃な商品を並べて置いてみる。そうすると、真ん中の価格帯の商品が「あれ?意外と手頃かも?」と感じられたり、高い商品が「やっぱり特別だ!」と思えたり、お客様の価値判断にそっと影響を与えることができるようです。
- ミラーニューロンの刺激: 人が何かを楽しそうにしているのを見ると、自分も同じように感じたり、やってみたくなったりすることがありますよね。商品を使っている素敵なシーンの写真や映像を見せることで、お客様が「自分が使ったらどうかな?」とイメージしやすくなるかもしれません。
- プライミング効果: お店に入った時の最初の印象、流れている音楽、最初に目にするもの…これらが、その後の私たちのお買い物をする時の気分や判断に、無意識のうちに影響を与えることがあると言われています。お店全体の「空気感」を作ることも大切なんですね。
- サンプルコーナー: 化粧品や食品など、実際に手にとって試せる機会があると、お客様は安心して「これ、いいかも!」と感じやすくなります。「まずは試してみたい」という気持ちに寄り添うことは、購買につながる大きな一歩になるでしょう。
- 色彩心理: お店の壁の色や商品のパッケージの色って、私たちの気持ちに色々な影響を与えると言われています。温かい色は元気な気持ちに、落ち着いた色はリラックスした気持ちにさせてくれるなど、色の持つ力を借りてみるのも面白いかもしれません。
- 好奇心の刺激: 「SOLD OUT」の札や、「次回入荷は〇月〇日!」といった情報って、「え?気になる!」という気持ちを掻き立てますよね。ちょっぴり謎めいた、次に期待を持たせるような仕掛けも、お客様の心を掴むヒントになるかもしれません。
- 視線誘導ディスプレイ: お客様の目が自然と行く場所、それはきっと、お客様が一番「見やすいな」と感じる高さにあるのではないでしょうか。お店で一番届けたい大切なメッセージや商品を、その場所に置いてみるのはどうでしょう。
- リピートのためのサンクスカード: お買い物をした後に、「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」といった温かいメッセージや、次回来た時に使えるクーポンを渡してみる。手書きのメッセージなんて添えられていたら、お客様は「大切にされているな」と感じて、また行ってみようかな、という気持ちになるかもしれませんね。
- セット販売: 「これも一緒に買うと便利だよ!」「この組み合わせがおすすめ!」と、関連商品を近くに置いたり、セットでお得に販売したりすることで、お客様は「なるほど、これとこれを一緒に買えばもっと満足できるかも」と感じて、ついで買いにつながることがあるようです。
- 店内ミラー: お洋服屋さんや化粧品売り場に鏡があると、お客様は自分の姿を見ながら「似合うかな?」「どう見えるかな?」と考えることができますよね。それが、購買への後押しになることがあるようです。ただし、場所によっては逆効果になる場合もあるので、どんなお店に合うか考えてみるのが大切かもしれません。
- 過去データからのパーソナライゼーション: 以前お店で買ってくれたものや、興味を示してくれたものに合わせて、「〇〇さんにぴったりの新作が入荷しましたよ!」といった情報をお伝えしてみる。お客様は「自分のことを覚えていてくれたんだ!」と感じて、特別感やお店への親近感が湧くかもしれませんね。
- 安心感を与える接客: お客様が何か聞きたいな、と思っている時に、優しく、落ち着いたトーンで丁寧に話を聞いてくれる店員さんがいたら、それだけでホッとしますよね。お客様が「ここでなら安心して買い物ができそうだ」と感じられるような、温かい雰囲気を作ることも、お店の大きな魅力になります。
- 待つことの価値付け: 人気のお店でちょっぴり待つ時間も、「ディスプレイを見ているのが楽しいな」「どんなお店かな?とワクワクするな」と感じられるような工夫があったり、「待ってでも食べる価値がある!」と思えるような特別な何かがあったりすると、待つこと自体がお店の魅力につながることもあるかもしれませんね。
- 丸くする戦略: お店のインテリアや商品の角が丸いと、私たちの心はなんだか柔らかく、安心感を感じやすいと言われています。居心地の良さって、そういった細かい部分からも生まれるのかもしれません。
- レッドテープカーペット/列を作る: お店の入り口に、ちょっぴり列ができるようなスペースがあったり、並ぶための目印があったりすると、「お!人気のお店なのかな?」と、お客様の興味を引くことがあるようです。「みんなが気になっているなら、私も見てみようかな」という心理が働くのかもしれませんね。
- BBB戦略 (Beauty, Beast, Baby): 美しい人、かわいい動物、赤ちゃん。これらは、私たちが本能的に「あっ!」と目を奪われてしまう存在と言われています。お店のポスターやSNS、キャラクターなどに、これらの要素をほんの少し取り入れてみるのも、人々の心にスッと入るきっかけになるかもしれません。
これらの23個のヒントは、一つだけでも効果を感じられることがあるようです。でも、いくつか組み合わせてみることで、思ってもみなかったような素敵な相乗効果が生まれることもあるかもしれませんね。例えば、限定商品を、お客様がリラックスできるような温かい照明の下に置いて、その商品を使っている人が楽しそうにしている写真と一緒にディスプレイしてみる、なんていう風に。
まとめ:ほんの少しの工夫が、お店の景色を変えるかもしれません
この記事でご紹介した23個のヒントは、どれも今日からでも、あるいは明日からでも、すぐにでも試せるようなものが多いと感じられたのではないでしょうか。全部を一度にガラッと変える必要なんて、まったくないと思うんです。まずは、「これならうちのお店でもできそうかな」「まずはこれ一つ試してみようかな」と、ご自身の直感や、お店の「ここをもう少し良くしたいな」という気持ちに合わせて、ピンときたものを一つか二つ、試してみていただけたら嬉しいです。
そして、もし何か新しいことを試してみたら、その後にお店の様子がどう変わったのか(お客様の反応が少し変わったかな?売上が少しでも伸びたかな?お客様の声が増えたかな?など)、小さな変化でも良いので、そっと観察してみるのも大切かもしれません。試してみて「これ、いいかも!」と感じられたら、そのまま続けてみたり、もう少し工夫を加えてみたり。もし、今すでにお店でうまくいっていることがあれば、それはどんな心理的な働きに基づいているのかな?と理解してみることで、自信を持ってそれを続けていけるかもしれませんね。
今回のような、お客様の心に寄り添う小さな工夫を一つ一つ重ねていくことで、あなたのお店は、ただ商品を売る場所というだけでなく、「ここにいると、なんだか心地いいな」「またこのお店に来たいな」とお客様が自然と感じてくださるような、温かい場所へとゆっくりと育っていくのではないでしょうか。
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法廷臨床心理学博士・ニューロマーケティング(脳科学マーケティング)トレーナー
株式会社ビジネスサイエンスジャパン取締役。ビジネスサイエンストレーニングアカデミー学長。
1985年東京都文京区生まれ。神奈川県横浜市のサン・モール・インターナショナル・スクールの高校を卒業。
2006年米国オレゴン州ルイス&クラーク大学にて心理学専攻及び中国語を副専攻で大学卒業。
2008年米国フロリダ州アルビズ大学大学院にて心理学修士課程修了。
2013年同大学院臨床心理学博士号、法廷特化で卒業(博士論文Doctoral Project:Endo, T. K. (2012) Test Construction: Clinician’s Gay Male Competence Inventory. (Doctoral dissertation, Carlos Albizu University)。後、オレゴン州にて臨床心理学社の国家治療免状を獲得。マイアミ市警、FBI、CIAの調査支援を行った実績を持つ。
2017年には薬物依存人口を減らした功績を称えられ、2017年フロリダ州ジュピター市より表彰される(2017 Best of Jupiter Awards - Drug Abuse & Addiction Center)。現在は実践的ビジネスサイエンス、実践的心理学、脳科学的教育、ニューロマーケティングの普及、後進の育成に努める。著書に『売れるまでの時間-残り39秒 脳が断れない「無敵のセールスシステム」』(きずな出版)、共著に『仕事の教科書』(徳間書店)がある。