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「選ばれる商品」はどう作る?ニューロマーケティング×パッケージデザイン入門

「選ばれる商品」はどう作る?ニューロマーケティング×パッケージデザイン入門

「売れるパッケージとは?」「なぜ手に取られる商品と、そうでない商品があるのか?」
そんな悩みをお持ちのあなたへ、本記事がその答えになります。

本記事では、脳科学の視点から購買行動を設計する「ニューロマーケティング」の手法を活用し、パッケージで“選ばれる商品をつくる具体策を解説します。

ニューロマーケティングとパッケージデザインの基礎知識

そもそもニューロマーケティングとは?脳科学を活用したマーケ手法の基本

ニューロマーケティングとは、脳科学や心理学の知見を活用して、消費者の無意識の反応や感情を分析し、マーケティング戦略に反映させる手法です。

特に、アイトラッキング(視線追跡)技術を用いることで、消費者が商品パッケージのどの部分に注目しているかを可視化し、デザインの改善に役立てることができます。

例えば、Tobii社の研究では、アイトラッキングを活用してパッケージデザインを改善した結果、売上が最大で40%増加した事例が報告されています。​売上15%増に結びついたパッケージデザイン調査 – Tobii

つまり、ニューロマーケティングはただの「感覚」ではなく、科学的根拠をもとにしたマーケティング手法であり、これをパッケージデザインに応用することで売れる商品を生み出す確率が飛躍的に高まるのです。

パッケージデザインが購買行動に与える影響とは

消費者が商品を選ぶ際、パッケージデザインは重要な要素となります。

​アイトラッキング技術を用いた研究では、パッケージのデザイン要素が消費者の視線や注意を引き、購買意欲に影響を与えることが示されています。​

例えば、Stratégir社の事例では、Bonduelle社のサラダパッケージにおいて、情報の配置や色のコントラストを改善することで、消費者の注意を引きやすくなり、売上が15%増加したと報告されています。​How Private Label Packaging Design Influences Consumer Choices

また、Ipsos社の調査によると、消費者は平均して7秒以内に商品を購入するかどうかを決定していることが明らかになっています。​

この短い時間内にパッケージが与える印象が、購買意思決定に大きな影響を及ぼすとされています。​TIME TO DECIDE | Ipsos

このように、パッケージデザインは単なる「容器」ではなく、商品そのものの価値を高め、手に取ってもらうための重要な売れる要素のひとつなのです。​

さらに、日本でも農林水産省が支援する「農産加工品のパッケージ改善支援事業」では、デザイン刷新によって売上が1.5倍〜3倍に伸びた例が数多く紹介されています。記述情報の 開示の 好事例集 2022

感情・視覚・記憶に訴える「売れるパッケージ」の3要素

売れるパッケージをつくるためには、主に以下の3つの要素を意識することが重要です。

【1】感情に響く色・形・コピー
→ 人間の脳は、感情に訴える情報に強く反応します。たとえば「赤」は情熱・エネルギーを、「青」は安心・信頼を連想させます。こうした色彩心理学を活用することで、商品イメージを直感的に伝えることができます。

【2】視線を引きつける構図・レイアウト
→ アイトラッキングの実験では、中央よりも少し左上にロゴやキャッチコピーを配置すると視線が自然に集まりやすいという傾向が見られます。また、要素が多すぎると脳が混乱し、購買意欲が下がるという研究結果もあります。

【3】記憶に残る独自性(オリジナリティ)
→ 消費者は店頭で何十〜何百という商品と一瞬で接する中で、何か“見たことのない面白さ”や“意外性”のあるパッケージに反応します。たとえば、「キットカット」の限定ご当地パッケージは、旅の思い出や贈り物需要と結びつき、定番商品の枠を超えるヒットになりました。

これらの要素はすべて、消費者の「直感・感情・記憶」という無意識の領域に働きかけるものであり、まさにニューロマーケティングの基本と一致しています。https://www.packagingdigest.com

「選ばれるパッケージ」が成り立つ条件とは

第一印象で9割決まる?パッケージの認知心理学的な役割</h3>

店頭やECサイトで商品を選ぶとき、多くの人が最初に目にするのはパッケージです。そして、商品を手に取るかどうかは、その第一印象でほぼ決まるとも言われています。

つまり、パッケージは「商品そのもの」として認識されているのです。この行動の背景には、認知心理学の「初頭効果(Primacy Effect)」があります。

これは、人は最初に得た情報を強く記憶に残すという心理現象で、パッケージの色や形、配置などが「商品価値」として認識されやすくなります。

例えば、ダノン社のギリシャヨーグルトブランド「Oikos」は、パッケージデザインを刷新した結果、売上が前年比で7%増加したと報告されています。

​このリニューアルでは、モダンでアイキャッチな書体とリアルな果実写真を採用し、ブランドの認知度と食欲をそそる感性的な魅力を高めました。​

このように、パッケージデザインの変更が消費者の購買意欲に影響を与えることが示されています。世界のパッケージデザインリニューアル | パケトラ | 世界各国で暮らすライターがお届けする、ビジネスアイデア情報。ビジネスのヒントや閃きのきっかけに。

このように、パッケージの第一印象は無視できない購買判断の材料です。わずか数秒で勝負が決まるからこそ、「見る→選ぶ→買う」までの導線をパッケージで設計することが極めて重要です。

ターゲット別に異なるパッケージ戦略の考え方

すべての商品に共通する「万能なパッケージ」は存在しません。

なぜなら、ターゲット(顧客層)の価値観やニーズはそれぞれ異なるからです。

効果的なパッケージ戦略を立てるためには、「誰に向けて売るのか」を明確にすることが最優先です。

例えば以下のように、ターゲットによって有効なパッケージ要素が変わります:

ターゲット層重視されやすい要素
小さな子ども明るい色・キャラクター・シンプルな形
若年層(20代)トレンド感・スタイリッシュさ・SNS映え
高齢者層見やすい文字・安心感・使いやすさ
サステナ派エコ素材・簡素包装・環境配慮メッセージ

たとえば、サステナブル志向の高い若年層向けに、再生紙やバイオプラスチックを使用したミニマルなデザインにすることで、「このブランドは信頼できる」という印象を与えることができます。

また、食品分野では「子ども向けのおやつ」と「ダイエット中の大人向けスナック」では、同じ商品でもパッケージを大きく変える必要があります。

前者は楽しく可愛い印象、後者はヘルシーさと栄養表示の見せ方が鍵になります。

つまり、ターゲットの心理に合わせて、パッケージの表現をカスタマイズすることが、選ばれる商品をつくる第一歩です。

視覚だけじゃない!触感・音・重さなど“マルチ感覚”の重要性</h3>

パッケージデザインというと「見た目」ばかりに注目が集まりがちですが、視覚以外の感覚(触覚・聴覚・重量感など)も消費者の購買意欲に大きな影響を与えます

この考え方は「マルチセンサリーマーケティング(多感覚マーケティング)」と呼ばれ、五感を使って商品と感情的なつながりをつくることを目指します。

たとえば:

  • 触感:マットな質感の紙素材は「高級感」や「丁寧さ」を伝える
  • :開封時の「カチッ」「パリッ」という音が新鮮さや清潔感を想起させる
  • 重さ:少し重みのあるボトルは「しっかりしている」「成分が濃い」などの印象を与える

マーケティングの先駆者であるLouis Cheskinは、消費者がパッケージの感覚的要素(色、形、素材など)を製品そのものの品質や価値と無意識に結びつける現象を「Sensation Transference(感覚転移)」と名付けました。​

彼の研究は、パッケージデザインが消費者の製品評価に与える影響を示す初期の重要な例とされています。

実際、化粧品ブランドLUSHでは、環境に配慮した裸のパッケージ(ラッピングなし商品)を導入し、「肌で直接感じる品質の良さ」と「ブランドの姿勢」が一体化していると評価されています。Color For Profit (Rebel Reads, 4) by Louis Cheskin | Goodreads

このように、視覚だけに頼らず「触る」「聞く」「持つ」など五感全体で商品価値を伝えることが、強いブランド体験につながるのです。

パッケージデザイン×ニューロマーケティングのメリット・デメリット

【メリット】無意識の意思決定を誘導できる

ニューロマーケティングの最大の強みは、消費者の「無意識」に働きかけられることです。

特にパッケージデザインでは、色・形・質感といった要素を使って、購買行動に直結する心理的な反応を引き出すことができます。

多くの消費者は、店頭やECサイトで商品を選ぶ際に、じっくり比較するというよりは「なんとなく良さそう」と直感で手に取ります。

このときの判断は、脳が無意識で働く「システム1」と呼ばれる思考プロセスによってなされます。

つまり、パッケージの第一印象がそのまま購入の可否に大きな影響を与えているのです。

実際に、アメリカの調査会社Ipsosの2023年レポートでは、パッケージデザインが商品選択に与える影響は最大72%にのぼるとされていますパッケージ調査 | Ipsos

ニューロマーケティングの考え方をパッケージに応用すれば、「なんとなく欲しい」「気になる」といった反応を意図的に引き出すことができ、競合との差別化にもつながります。

【デメリット】コストや倫理面の注意点とは

一方で、ニューロマーケティングには注意すべき点もあります。その一つが導入コストの高さです。

たとえば、脳波測定(EEG)や視線追跡(アイトラッキング)などの実験を行うには、専用の機器や実験環境が必要となり、1回の調査でも数十万〜百万円以上の費用がかかることもあります。

また、倫理的な問題も取り上げられています。

無意識の意思決定に働きかけるという手法は、「本当に消費者の自由な選択を尊重しているのか」という疑問を招く場面もあります。特に子どもや高齢者向けの商品に対して強い心理的誘導が行われると、社会的に問題視される可能性もあります。

欧州連合(EU)では、消費者保護の観点から過剰な心理的操作に関する広告規制の検討が進められています。EU における若年者の消費者保護

ニューロマーケティング導入時のハードルとその対処法

ニューロマーケティングを導入しようとする際、企業や担当者がよく直面する課題は以下の3つです。

  1. コストが高く、小規模事業者では手が出しにくい
  2. 専門的な知識が必要で、社内にノウハウがない
  3. 取得したデータをどう解釈し、活かせばいいか分からない

これらのハードルに対しては、段階的な導入や外部リソースの活用が効果的です。

たとえば、近年はオンラインで利用できる低コストの視線予測ツール(例:Attention Insight)が登場しており、本格的な機材を使わなくてもある程度のデザイン評価が可能になっています。

また、専門知識が必要な部分については、UX専門の制作会社やコンサルタントに相談することで、少ない予算でも的確な改善が可能です。

まずはA/Bテストや簡単なユーザーテストなどから始めて、徐々に精度を高めていくことをおすすめします。

このように、慎重にステップを踏めば、ニューロマーケティングは中小企業や個人開発者にとっても、十分に活用できる手法となります。

「売れるパッケージ」を作るコツ・やり方

カラー心理学を活用した色選びのポイント

パッケージの色は、商品イメージを一瞬で伝える重要な要素です。

人は色から感情を受け取り、商品を「安心できそう」「おいしそう」「おしゃれ」といった印象で判断します。これを活用するのがカラー心理学です。

消費者行動に関する研究によれば、製品を初めて見る際、わずか90秒以内にその印象が形成され、その評価の62%から90%が色に基づいているとされています。​

この研究は、色が製品の品質、信頼性、価値に対する消費者の認識に大きな影響を与えることを示しています。​

この研究は、Lauren I. Labrecque氏らによる「Exciting Red and Competent Blue: The Importance of Color in Marketing」という論文で詳しく述べられています。​Exciting red and competent blue: the importance of color in marketing | Journal of the Academy of Marketing Science

この論文は、色彩がマーケティングにおいてどのように機能するかを検討し、特定の色が消費者の感情や行動に与える影響を分析しています。​食品であれば「赤や黄色」は食欲を刺激するため、ファストフードチェーンでよく使われています。

逆に医療品やサプリメントであれば「青や白」が清潔で安心感を与えるため好まれます。

売れるパッケージにするためには、ターゲット層や商品ジャンルに合わせた色選びを戦略的に行うことが重要です。

「目立つ」だけじゃない!視線誘導を生むデザインレイアウト

売れるパッケージは、ただ派手で目立てばいいわけではありません。大切なのは「どこに目が行き、どう読み取られるか」という視線の流れを設計することです。これを「視線誘導」といいます。

例えば、視線は「Z型」または「F型」に動く傾向があるため、視線のスタート地点(左上)にブランド名やロゴ、中央〜右下に商品の魅力を表すキャッチコピーや写真を配置するのが基本です。

アイトラッキングによる実験でも、情報が詰まりすぎたデザインは逆に視線を分散させてしまい、購買意欲が下がることが示されています。How Eye Tracking Can Help You Rethink Packaging Design | Attention Insight

成功しているパッケージデザインの多くは、視線の流れに沿って「重要な情報を先に・少ない情報で・強調して」伝える工夫がされています。

つまり、「見た目の派手さ」ではなく、「情報の順序と配置」が視線と行動をコントロールする鍵になります。

信頼を得るための素材・質感・パッケージコピーの工夫

パッケージが与える印象は、見た目だけでなく触感や言葉(コピー)によっても大きく変わります。特に最近は「高品質感」「サステナブル」「信頼できる」などの印象を与えるデザインが重視されています。

素材については、マット加工された紙素材は「高級感」や「丁寧さ」を、クラフト紙や再生プラスチックは「環境に配慮したブランドイメージ」を伝えることができます。

また、少し重みのあるパッケージは「中身がしっかりしている」といった安心感を与えやすいです。

パッケージに使うコピー(文言)も重要です。たとえば、「無添加」「農家直送」「医師監修」といったキーワードは、短くても強い信頼を生む力があります。

実際、Journal of Consumer Researchに掲載された論文では、「パッケージに触れることで、より信頼感や所有感が高まる」とされています。(Peck & Wiggins, 2006)

(PDF) It Just Feels Good: Customers’ Affective Response to Touch and Its Influence on Persuasion

つまり、素材の選び方・質感・メッセージの工夫によって、消費者に「信頼できる商品」という印象を届けることができるのです。

感覚的な体験としての商品価値をデザインに落とし込むことが、売れるパッケージづくりのコツといえるでしょう。

売れるパッケージを作る7ステップ

 ①ターゲット分析とインサイトの明確化

 売れるパッケージ作りの第一歩は、「誰に向けて商品を届けたいのか」を明確にすることです。年代、性別、ライフスタイル、購買動機などを分析し、そのターゲットがどんなデザインや言葉に反応するかを考えます。

この時に重要なのが「インサイト」と呼ばれる、消費者自身も気づいていない深層心理です。

たとえば「手軽さ」ではなく「頑張っている自分へのご褒美」といった動機が購買行動の裏にある場合もあります。

②競合調査と市場ポジションの確認

 自社の商品が市場の中でどんな立ち位置にあるのかを把握することも大切です。似たようなジャンルの商品と比較して、どこが違うのか、逆にどこが似ているのかを分析します。

競合が多い分野では、パッケージのデザインで差別化する必要があります。

スーパーの棚やECサイトで「埋もれない」ためには、他とどう違うかを視覚的に表現する工夫が求められます。

 ③パッケージコンセプトの設計

ターゲットと競合を踏まえたうえで、「どんな印象を伝えたいか」というパッケージ全体の方向性を決めていきます。ここでは、「高級感」「安心感」「ポップで元気」など、商品の世界観を一貫させることがポイントです。

デザインの要素(色・フォント・形・素材など)がブレないよう、コンセプトを明文化して共有するのがおすすめです。

 ④色彩・形・素材の決定とプロトタイプ作成

 パッケージの色や形、使う素材は、ターゲットの印象や手に取る行動を大きく左右します。たとえば、自然志向の消費者にはクラフト紙素材や緑・茶系の落ち着いた色合いが好まれます。

最近では、環境に配慮した素材を使うこと自体がブランド価値と結びつくこともあります。プロトタイプ(試作品)を作成し、実際に手に取ったときの印象を検証する工程も重要です。

⑤消費者視点での脳波テストや視線分析の活用

 近年注目されているのが、ニューロマーケティングの手法を使った検証です。

たとえば、視線追跡(アイトラッキング)を用いれば、「どこに目が行くか」「何秒間注目されたか」が分かります。

また、脳波測定(EEG)によって、感情的な反応を数値として捉えることも可能です。

こうした客観データをもとに改善することで、「直感的に選ばれる」パッケージに近づけることができます。

⑥小売現場・ECでの視認性チェック

完成したパッケージは、実際に商品が並ぶ売り場やEC画面での見え方を確認する必要があります。

棚に並んだときに埋もれていないか、照明の反射で見づらくなっていないか、ECのサムネイル画像で魅力が伝わるかなど、さまざまなシーンでの「視認性チェック」が欠かせません。

場合によっては現場の販売スタッフの意見を聞くことも参考になります。

 

⑦継続的な改善とアップデート

パッケージは一度作って終わりではありません。

消費者の好みやトレンド、競合の動きによって常に変化します。

たとえば、サステナブルな素材への切り替えや、デザインのマイナーチェンジなど、定期的な見直しを行うことで、商品の価値を長く保ち続けることができます。

リニューアルの際には、小規模なA/Bテストで反応を見ながら判断するのも効果的です。

参考文献

Ipsos(2023)”Packaging Matters Report” ​TIME TO DECIDE | Ipsos
Attention Insight “Packaging Design Research” https://attentioninsight.com/packaging-design-research/
Labrecque, L. et al. (2013). “Exciting Red and Competent Blue: The Importance of Color in Marketing.” Journal of the Academy of Marketing Science

パッケージデザインに役立つツール・おすすめサービス

視線追跡(アイトラッキング)ツールの活用例

視線追跡(アイトラッキング)ツールは、「消費者がパッケージのどこを見ているか」を可視化できる技術です。

購買行動の多くは無意識に決まるため、どの情報が目に入りやすいか、何秒間注目されたかといった「視覚の流れ」を分析することは非常に有効です。

近年では、専用機器を使わずに、Web上で画像をアップロードするだけでAIが視線予測を行ってくれるツールも登場しています。

代表的なものには以下があります。

  • Attention Insight:AIが“視線のヒートマップ”を予測し、どこが目立つかを色で表示。パッケージ以外にもLPやバナー広告の検証にも使えます。Attention Insight
  • Tobii Pro:高精度なアイトラッキングデバイスを提供する世界的な企業。リアルな環境下での実測に強みがあります。Tobii

こうしたツールを使えば、デザインの「感覚的な判断」に頼るのではなく、科学的な根拠をもとに改善ができるため、特に販促物やEC用のサムネイル制作時に大きな効果を発揮します。

低予算でもできるユーザーテスト・A/Bテスト手法

費用を抑えて反応を確かめたい場合には、「ユーザーテスト」や「A/Bテスト」が効果的です。

  • ユーザーテストは、実際にターゲット層に近い人にパッケージを見せて「どの印象を受けたか」「どこが魅力的か」などをヒアリングする方法です。

テスト対象者は数名でもOKで、オフライン・オンライン両方で実施可能です。

  • A/Bテストは、2種類以上のデザインを用意し、それぞれの反応(クリック率・売上・手に取った回数など)を比較する方法です。

特にECやSNS広告と相性がよく、短期間で反応を数値で確認できるのが特徴です。
これらの方法を組み合わせることで、予算が限られていても「なんとなく選んだデザイン」ではなく、「確かめたうえで選んだデザイン」にすることができます。

おすすめのデザイン支援ツール&外注サービスまとめ

パッケージデザインは、専門スキルと経験が問われる分野です。そのため、外注や支援ツールの活用も視野に入れるとスムーズです。

  • Canva:初心者でも簡単にパッケージ案を作成できるデザインツール。豊富なテンプレートがあり、配色・フォント・アイコンも自由に選べます。 https://www.canva.com/
  • Fiverr / ココナラ:海外・国内のフリーランスデザイナーに、比較的安価で依頼できるサービス。ポートフォリオや評価を見て選べるのも安心です。
  • CrowdWorks / Lancers:プロレベルのデザイナーとマッチング可能なクラウドソーシングサイト。コンペ形式で複数案を比べることもできます。

外注を活用する際は、最初に「コンセプト」「ターゲット」「伝えたい印象」などを明確に伝えることが、満足度の高い成果につながります。自社の強みを客観的にデザインに反映するためにも、専門家の視点を借りるのは非常に有効です。

今回は「選ばれる商品はどう作る?ニューロマーケティング×パッケージ」というテーマで、消費者心理に基づくパッケージデザインのポイントを解説してきました。見た目だけでなく、五感すべてに訴える仕掛けや、無意識に働きかける科学的アプローチが売れる商品を生み出します。

ぜひご自身の商品企画にも役立ててみてください。

パッケージ戦略の要点

1.脳科学で購買心理をつかむ
2.視覚以外の感覚も重視する
3.定期的に改善と検証を行う
4.実験データを意思決定に活用
5.色・形・言葉に一貫性を持たせる
6.客観的な視点を常に取り入れる

あなたの商品が“選ばれる”存在となるよう、今こそパッケージを進化させましょう。

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継続的に顧客の心と脳を研究し、賢く脳科学を活用することで、きっとあなたのマーケティングも次のステージへと進むはずです。ぜひこの機会にニューロマーケティングの第一歩を踏み出してください。

執筆者
遠藤 貴則法廷臨床心理学博士 Takanori K. Endo

法廷臨床心理学博士・ニューロマーケティング(脳科学マーケティング)トレーナー
株式会社ビジネスサイエンスジャパン取締役。ビジネスサイエンストレーニングアカデミー学長。

1985年東京都文京区生まれ。神奈川県横浜市のサン・モール・インターナショナル・スクールの高校を卒業。
2006年米国オレゴン州ルイス&クラーク大学にて心理学専攻及び中国語を副専攻で大学卒業。
2008年米国フロリダ州アルビズ大学大学院にて心理学修士課程修了。
2013年同大学院臨床心理学博士号、法廷特化で卒業(博士論文Doctoral Project:Endo, T. K. (2012) Test Construction: Clinician’s Gay Male Competence Inventory. (Doctoral dissertation, Carlos Albizu University)。後、オレゴン州にて臨床心理学社の国家治療免状を獲得。マイアミ市警、FBI、CIAの調査支援を行った実績を持つ。
2017年には薬物依存人口を減らした功績を称えられ、2017年フロリダ州ジュピター市より表彰される(2017 Best of Jupiter Awards - Drug Abuse & Addiction Center)。現在は実践的ビジネスサイエンス、実践的心理学、脳科学的教育、ニューロマーケティングの普及、後進の育成に努める。著書に『売れるまでの時間-残り39秒 脳が断れない「無敵のセールスシステム」』(きずな出版)、共著に『仕事の教科書』(徳間書店)がある。

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