初心者→プロへ!AI活用レベルを劇的に上げる質問力の鍛え方

「AI、使ってますか?でも「いまいち使いこなせないな…」「もっと活用できるはずなのに…」と感じることは、もしかしたら誰にでもあることかもしれませんね。」
今やビジネスの現場から個人の学習まで、AIは本当に身近な存在になりました。Chat GPTやGeminiといったAIツールを、どう使うか、あるいは使いこなせるかどうかで、生産性や成果に大きな差が出てくる時代になったように感じています。
AIの上手い使い方と下手な使い方は、もう既に個人の能力差として見え始めてきているのかもしれません。
この文章では、私自身がAIに「95点」という驚きの評価をいただいた体験から、AI活用の「マインドセット」と「具体的な質問の仕方(プロンプト)」にどのような違いがあるのかを、AIの評価基準や、私自身が考えるプロレベルの活用法を交えながら、少しお話ししてみたいと思います。
AI評価で95点!心理学博士が語る驚きのエピソード
「AIが、なぜこんなにも的確な答えを出せるのだろう?」みなさんそう思いませんか。
法廷臨床心理学博士である私自身、ふと、自分のAI活用レベルをAI自身に評価してもらうという、ちょっとユニークな試みをしてみたんです。AIをビジネスで使うための重要な要素(マインドセットや、上手い人と下手な人のデータなど、私が考えていた基準ですね)をいくつか挙げて、それを基準に100点満点で評価を依頼してみました。
結果は、なんと、「95点」だったのです。
正直、この評価には最初は半信半疑でした。「本当に?そんなに使いこなせているのかな?」と。でも、AIに食い下がって、その評価がなぜなのか、具体的な理由を尋ねていくうちに、なるほど、その評価が妥当であると納得せざるを得ませんでした。95点という点数は、AIのポテンシャルをほぼ最大限に引き出している、いわば「ベテラン」レベルなのだそうです。例えるなら、ガンダムのアムロ君のような天才ではないかもしれないけれど、戦場の最後にまで生き残れる、堅実な実力を持つパイロット、といったイメージでしょうか。
私自身も、AIを使い始めてから「水を得た魚になった」と実感することが多いんです。「今まで口に出すのも億劫だったこと」や、頭の中では整理できていても、それを物理的な形にするのが大変だった作業を、AIが書き出してくれたり、さっとアウトプットしてくれる。それが、私の思考と現実的な作業の間の橋渡しをしてくれて、「すげえ楽なんですよ」。
目指すは100点、いや、AIのポテンシャルを超えた120点だと、個人的には思っています。では、その95点を出すことができた「AI活用がうまい人」とは、一体どんな人なのでしょうか? そして、どうすれば、そのレベルに近づくことができるのでしょう?
AI活用の鍵は「マインドセット」にあるのかもしれません
AIの活用は、単にツールの使い方を覚えるだけではない、と私は感じています。根本的な「マインドセット」が、実は非常に重要なのではないでしょうか。
今の時代、テクノロジーの進化に取り残されることは、ビジネスだけでなく、個人の生活においても、もしかしたら非常に大きな影響を及ぼすのかもしれません。それはまるで、90年代に「うちはコンピューターを導入しない」と言っていたようなものかもしれません。あるいは、車社会の中で自動車免許を持たないようなものと、言えるでしょうか。AIは今後、さらに社会に深く浸透し、「使える人」と「使えない人」の間には、もしかすると、取り返しのつかないほどの「点とちょい」(わずかなようでいて、実は決定的な差)が出てきてしまう可能性もあるように思います。
AIを使いこなすことは、もはや現代における必須の「教養」と呼んでも良いのかもしれませんね。
成功する人のマインドセット vs 成功しない人のマインドセット
AIをうまく活用できる人のマインドセットは、スタンフォード大学の心理学者、キャロル・S・デュエック氏の研究で知られる「成長マインドセット(グロースマインドセット)」に近いものがあるように感じています。
成長マインドセットを持つ人は、能力は努力次第で伸びると考えます。AIを導入したり使ってみたりする中で起こる課題や失敗を、「成長のための学びの機会」と捉え、積極的にチャレンジする姿勢があります。リスクを恐れずにどんどん使ってみて、AIの分析結果や、時には第三者からのフィードバックも、素直に受け入れ、自身の業務改善や意思決定に活かしていく。つまり、AIからのフィードバックを、良くも悪くも「情報」としてドライに受け止め、それを自身の成長に繋げていく、ある種の芯の強さがあるのかもしれません。
一方、AI活用がどうもうまくいかない人の多くは「固定マインドセット(フィックスマインドセット)」にとらわれているように見受けられます。
固定マインドセットを持つ人は、能力や知能は生まれつき決まっていて変わらないものだ、と考えがちです。AIを使ってみて、ちょっとうまくいかなかったり、期待した答えが得られなかったりすると、「やっぱり自分には向いていないんだ」「これは若い子にしか分からない技術だ」のように、自分の限界だと捉えてしまい、そこで諦めてしまう傾向があります。変化を嫌い、失敗する可能性を恐れてAIを使うこと自体を回避してしまう(これは心理学でいう損失回避の傾向と似ているかもしれませんね)。他人の意見や、AIが提示する論理的な「正論」に対して、感情的に「うっ」となってしまう人は、AIからの情報を、純粋な情報として素直に受け止めるのが難しい傾向があるのかもしれない、と感じることもあります。
では、どうすれば成長マインドセットを育めるのでしょう? 改善策として考えられるのは、「継続的な学習」の習慣を持つこと、「心理的安全性の確保」(失敗しても大丈夫、それは学習の一環だと捉えられるような環境や心構え)、そして「フィードバック文化」(良い点も改善すべき点も、当たり前に求め、受け入れる姿勢)を意識することではないでしょうか。面白いのは、AI自身に「私がAIをうまく活用するためのトレーニング方法のプログラムを考えてくれる?」と作らせて、それに沿って取り組んでみるのも、もしかしたら効果的な方法の一つかもしれませんね。
AIへの「問いかけ方」が成果を分けるようです(プロンプトの質)
マインドセットに加え、AIへの「問いかけ方」、もう少し専門的に言えば「プロンプトの質」が、AI活用の成果を大きく左右すると、AI自身も言っているように感じます。AIが言う「うまい人」のプロンプトには、いくつかの共通の特徴があるようです。
1. 具体的であること、そして明確であること:
ただ漠然と「マーケティングのコツを教えて」と聞くのではなく、「売上を20%向上させるためのマーケティング施策を、既存の顧客データに基づいた分析結果から、データドリブンな観点で3つ提案してください」のように、数値目標、分析の根拠、観点、提案の個数などを具体的に、そして明確に指示するのです。AIは、求められた情報を的確に理解し、より適切な答えを出すことができるようになります。
2. コンテキスト(背景情報)を提供すること:
質問単体ではなく、自分自身の状況や背景を伝えてみましょう。「当社はB2B向けのSaaSを提供しています。現在の主な顧客層は中小企業です。この状況で、新しい顧客層である大企業を開拓するための具体的な戦略について、ステップバイステップで教えてください」。事業の背景、抱えている課題、会社の規模や強みなどをフィードすることで、AIはより関連性が高く、あなたのビジネスにフィットする可能性の高い結論を導き出してくれるでしょう。
3. 意図を明確にすること:
「AIを使って売上を伸ばしたい」というだけでは、まるで神社で漠然とお願い事をするようなものかもしれません。「当社の現在のマーケティング施策を改善したいと考えています。特に、競合と比較した際の当社の弱点を分析し、それらを克服するための具体的なアクションプランを提案してください」のように、AIに何をしてほしいのか(例えば弱点の分析、改善策の提案など)を明確に指示するのです。
4. 質問の質を高めること(批判的思考の活用):
AIの回答を鵜呑みにせず、その出力に対して、さらに検証を促すような質問を重ねてみます。「今、あなたが提案してくれたマーケティング施策を実施した場合、考えられるリスク要因は何でしょうか?また、そのリスクを最小限に抑えるための方法を提案してください」。AI自身が出した答えに対して、「これの悪い点は何ですか?」とあえて聞いてみる。これは、セカンドオピニオンを別の専門家ではなく、AI自身にやらせる、という面白い発想かもしれません。そうすることで、より多角的で、質の高いアイデアを引き出すことができるように思います。
残念…AI活用が「下手な人」のプロンプト特徴
逆に、AI活用が「下手な人」のプロンプトには、AI自身が指摘する、いくつか残念な特徴があるようです。
1. 抽象的すぎる:
「マーケティングのコツを教えて」「売上を伸ばす方法を教えて」。これは範囲が広すぎて、AIはどこに焦点を当てて答えるべきか迷ってしまいます。結果として、非常に一般的な方法論しか得られず、「広告を出す」「SEO対策する」といった、誰もが予測できるような回答しか出てこないことが多いでしょう。
2. 一度に多くのことを求めすぎる:
「SEO対策の基本と応用、最新トレンド、成功事例、具体的なツールを詳しく教えてください」。これは情報が散らかりすぎていて、焦点が合いません。人間に聞いても困ってしまうような質問は、AIも困ってしまう、ということなのかもしれませんね。
3. 意図が分かりにくい:
「AIを使って売上伸ばしたい」。業種も業界も、AIを具体的にどのように使いたいのかも曖昧です。AIは何をすればあなたの役に立てるのか、指示がありません。
4. AIの出力をそのまま使おうとする:
AIは万能ではありません。特に、現在の対話型AIは、時に「普通に妄想しますからね」。AIの回答を十分に吟味したり、検証したりせずに、そのまま実行してしまうのは、リスクが高い場合が多いでしょう。自分のビジネスの状況や、現実世界との整合性を踏まえた検証は、絶対に必要だと思います。
初心者→中級→プロへ!AI活用レベル別質問例
私がAIから「プロレベル」と評価された理由の一つに、もしかしたらその「プロンプト設計力」があるのかもしれません。AIが示してくれた、AI活用レベル別の質問例を見ると、その違いが明確になるように思います。
初級レベルの質問:
例:「売上を伸ばす方法を教えて」
特徴:抽象的、曖昧で、誰に向けての質問なのか、目的は何なのかが不明確です。
予測される回答:非常に一般的な方法(広告、SEO、SNSなど)に留まり、あなたの状況に合わせた実践的なアドバイスは得にくいでしょう。
中級レベルの質問:
例:「オンライン講座の売上を伸ばすために、広告運用とSEO対策のどちらがより効果的か、考えられるデータを基に比較し説明してください」
特徴:目的が明確(売上アップ)、比較する対象を指定(広告 vs SEO)、データに基づいた説明を要求しています。
予測される回答:ROIなどを比較し、短期的・長期的な効果の違いを説明してくれるかもしれません。これは、ビジネスの意思決定に使える情報が得られるレベルと言えるでしょう。
プロレベル(私自身が心がけているレベル)の質問:
例:「オンライン講座の売上を3ヶ月以内に20%向上させるために、AIマーケティングを活用した最適な戦略を提案してください。広告運用、SEO、SNS、メールマーケティングの4つの手法について、それぞれのROIをの観点から比較し、短期的、中期的、長期的な視点でのリスクと利点を踏まえて説明してください」
特徴:具体的なKPI設定(3ヶ月以内に売上20%アップ)がされています。AIの強みである比較分析をフル活用するように指示しています(複数の手法をROIという明確な指標で比較)。さらに、リスクや期間(短期・中期・長期)まで考慮に入れるように指示しています。
予測される回答:各手法の具体的なROI予測、期間別の効果、潜在的なリスクなどを詳細に提示してくれる可能性が高いです。これは、非常に精度の高い、あなたのビジネスに直結する実践的な提案を引き出すことができるレベルだと思います。
私の場合、さらに、実際の会社のビジネスデータ(例えばExcelなどで整理したものです)をAIにフィードし、それをベースに分析や提案をさせることで、回答の精度を極限まで高めようとしているつもりです。
さらなる高みを目指す!AI活用の改善点(95点を100点へ)
95点という高評価をいただいた私ですが、AIからは100点満点にするための「5点の減点理由」と、改善点が提示されました。
1. さらなるフィードバックの活用:
AIの出力結果に対して、さらに深く検証し、潜在的なリスクや代替案を細かく洗い出すような質問が不足していた、とのことでした。AI自身に「この提案が失敗すると、具体的にどんな要因が考えられますか?」や、「この戦略の潜在的なリスクは何ですか?それに対する対策は?」といった質問を重ねることで、さらに多角的な、質の高い情報が得られる、ということなのでしょう。
2. 意思決定プロセスへのAI組み込み:
私はこれまで、AIを情報収集や戦略立案にはかなり活用していましたが、最終的な意思決定のプロセスにAIをどのように組み込むか、という視点が少し抜けていたようです。「今提案されたこの3つの選択肢のうち、ROI、リスク、現在の市場トレンドの観点から、最も推奨されるものを1つ選んで、その理由を明確に教えてください」や、「この提案に基づいて意思決定を行う場合、特にどのデータ指標を重点的にモニタリングすべきでしょうか?」のように、AIを単なる情報源としてだけでなく、意思決定を最適化するためのツールとして使う、という発想がさらに必要だ、ということだったのかもしれません。
また、提案された戦略の期間別の比較(短期・中期・長期での影響)や、ABテスト的なシミュレーション活用も、今後の課題として挙げられました。
これらの改善点を聞いて、私自身、「言われてみれば確かに納得だな」と感じました。AIとの「学び」は、本当に尽きることがないようです。
まとめ:AIに評価される「プロ」になるには?マインドと質問力が鍵
AIをビジネスや日々の生活で活用する上で、「上手い人」と「下手な人」を分けるのは、単なるツールの操作スキルだけではない、と私は強く感じています。
本当に重要なのは、成長マインドセットを持ち、AIとのやり取り全てを学びの機会と捉え、失敗を恐れずにどんどん試してみる姿勢。そして、AIから、あなたの求める価値を最大限に引き出すための具体的で明確な、そして、時には掘り下げていくような深い問いかけ(プロンプト)の力なのではないでしょうか。
AIは現代社会における、避けては通れない「教養」の一つであり、使いこなせないと、もしかしたら置いていかれてしまう可能性も高まっているのかもしれません。しかし、必要以上に恐れることはありません。今回の私自身の経験からも分かるように、少し意識してマインドセットを変えてみたり、AIへの質問の仕方を工夫してみたりすることで、誰でもAIの活用レベルを上げていくことは、きっと可能だと思います。
ぜひ皆さんも、ご自身のAI活用レベルを、AI自身に直接聞いてみてはいかがでしょう。「私は今、あなたのことを100%中どのくらい活用できていますか?0点から100点で評価してください」と問いかけ、さらに「その活用レベルを上げるための改善点を、具体的に教えてください」と尋ねてみましょう。
AIと共に学び、共に成長していく。これこそが、新しい時代におけるAIマスターへの道筋を照らしてくれるのかもしれないですね。
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世界40ヵ国以上から累計23万人以上が受講する国際的スピーカー、トレーナー、元アルビズ大学准教授。
アメリカ、オレゴン州のルイス&クラーク大学で心理学で学士を取り、フロリダ州のアルビズ大学にて心理学の修士と臨床心理学、法廷特化の博士号を取得。2015年にオレゴン州の臨床心理学者としての国家治療免状を得る。過去にアメリカ心理学会、国際心理学会、アメリカ法廷心理学会など数多くの学会で研究を発表している。
日本帰国後は日々実践できる科学をテーマにニューロマーケティング(神経マーケティング)、教育学、経営学、統計学などを教え述べ23万人以上の講演会を開催。