多重知能理論が示す「能力の正体」──営業にも教育にも活かせる“もう一つの視点”

こんにちは、遠藤貴則です。
「自分は向いていないのかもしれない」「何度やっても結果が出ない」
そんな言葉を、これまでたくさん耳にしてきました。
でも、私は思うんです。
本当に「向いていない」んでしょうか?
それとも、まだ“別の能力の使い方”に出会えていないだけなんでしょうか?
今日は、 「結果が出ないのは才能のせいだ」と思い込んでいる人 に役立つ記事です。

IQだけでは測れない能力の新しい見方
最近では、「IQだけでは人の能力を測れない」ということが、教育やビジネスの現場でも少しずつ広まりつつあります。
その背景にあるのが、ハワード・ガードナー博士が提唱した「多重知能理論(Multiple Intelligences)」という考え方です。
この理論を知ってから、人の“見え方”がまるごと変わる感覚を持った方も、少なくないかもしれません。
「知能はひとつじゃない」と認めた理論が問いかけること
IQだけでは測れない、“もうひとつの知能”の世界
多重知能理論が教えてくれるのは、
「知能とは一つの尺度では測れない」「人にはいくつもの“知的な強み”がある」ということ。
たとえば……
- 言語的知能(話す・書く)
- 論理数学的知能(分析・論理)
- 身体運動的知能(体を使った表現)
- 音楽的知能(音感・リズム)
- 空間的知能(視覚・構造認識)
- 対人的知能(人との関係性)
- 内省的知能(自己理解)
- 博物的知能(自然への探究心)
こうした分類を見て、「あ、自分はこれが強いかも」と感じる部分、ありますか?
これまで「できない」「劣っている」と思い込んでいたことも、
もしかしたら、測るものさしが違っていただけかもしれません。
営業やビジネスに広がる“知能活用”の視点
教育の現場では、すでにこの理論を使った「個別に最適化された学びのデザイン」が始まっています。
けれど、これは教育だけの話ではありません。
営業、人材開発、組織マネジメント……あらゆる場面で応用できるんです。
たとえば、ある営業マンが「なぜか売れない」と悩んでいたとします。
でもよくよく見てみると……
- 話す力よりも「聞く力」が高い(対人的知能)
- 論理よりも「感情に寄り添う共感」が得意(内省的知能+対人)
- マニュアルより「その場で状況を読む力」が抜群(身体的知能+空間的知能)
こういうケースは、じつはたくさんあります。
自分の知能の輪郭を知るだけで、戦略ややり方がガラッと変わり、成果が上がることは珍しくありません。
実践できる、多重知能の活かし方3ステップ
- 得意な知能に気づく
あなたが「自然とできてしまうこと」は何か?
人から「それ、すごいね」と言われることは?
その背景には、必ず何らかの知能が作用しています。 - 引き出し方・伝え方を変える
論理的説明が苦手なら、共感的なストーリーで語る。
得意を軸に表現方法を変えるだけで、成果が変わります。 - チーム設計も“多様性ありき”で組む
一人ひとりの知能タイプが違うと知っていれば、
誰かを「できない人」とは見なくなります。
その結果、役割分担やフォローも自然に噛み合っていきます。
実例-知能タイプに応じたマネジメントの変化
私が以前関わった企業研修で、こんな出来事がありました。
ある管理職の方が、部下への指導で悩んでいました。
「どうして彼はこんなに動きが鈍いのか、わからない」と。
でも、対話を通じてわかったのは……
その部下は「情報を言葉で伝えられると混乱するタイプ」で、
「絵や図にしたほうがすぐ動ける」という空間的知能が強い人だったのです。
説明の方法を変えただけで、パフォーマンスが見違えるように改善。
知能のタイプを理解することは、マネジメントをスムーズにし、人を活かすカギになります。

誤解されやすい“落とし穴”と実践のヒント
ただし、この理論を使うときに注意したいこともあります。
多重知能は「人を分類するラベル」ではありません。
「あの人は言語的知能が低いからダメだ」
といった決めつけは、本来の趣旨と真逆です。
むしろ「どの知能が強く表れているか」「今はどの知能を伸ばすといいか」を柔軟に見ていくことが大切。
そして、強みに頼りすぎて他の知能をまったく使わないと、成長の幅も狭まります。
私が意識しているのは、
- 自分の強みを軸に立つこと
- 足りない部分はチームや仕組みに補ってもらうこと
- ときどき別の知能を“練習”してみること
この3つを心がけるだけで、人の可能性は一気に広がります。
まとめ……多重知能理論は「自己信頼の地図」になる
この理論の本質は、「人を分類すること」ではありません。
むしろ、「人は一つの型には収まらない」ということを、科学的に証明してくれた考え方です。
IQの高低ではなく、どの知能をどう使っているか。
そこに、あなたの伸びしろや新しい活かし方が眠っているかもしれません。
もし「なぜか今、うまくいかない」と感じているなら、
それは才能や努力のせいではなく、
ただ“違う知能の扉”が、まだ開かれていないだけかもしれません。自分の知能地図を広げていくことは、
自分という存在をもっと深く信頼していく旅でもあります。
そしてその旅の途中で出会う「気づき」が、
きっとあなたの働き方や、関わる人たちとの関係にも、やさしく作用していくはずです。
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法廷臨床心理学博士・ニューロマーケティング(脳科学マーケティング)トレーナー
株式会社ビジネスサイエンスジャパン取締役。ビジネスサイエンストレーニングアカデミー学長。
1985年東京都文京区生まれ。神奈川県横浜市のサン・モール・インターナショナル・スクールの高校を卒業。
2006年米国オレゴン州ルイス&クラーク大学にて心理学専攻及び中国語を副専攻で大学卒業。
2008年米国フロリダ州アルビズ大学大学院にて心理学修士課程修了。
2013年同大学院臨床心理学博士号、法廷特化で卒業(博士論文Doctoral Project:Endo, T. K. (2012) Test Construction: Clinician’s Gay Male Competence Inventory. (Doctoral dissertation, Carlos Albizu University)。後、オレゴン州にて臨床心理学社の国家治療免状を獲得。マイアミ市警、FBI、CIAの調査支援を行った実績を持つ。
2017年には薬物依存人口を減らした功績を称えられ、2017年フロリダ州ジュピター市より表彰される(2017 Best of Jupiter Awards - Drug Abuse & Addiction Center)。現在は実践的ビジネスサイエンス、実践的心理学、脳科学的教育、ニューロマーケティングの普及、後進の育成に努める。著書に『売れるまでの時間-残り39秒 脳が断れない「無敵のセールスシステム」』(きずな出版)、共著に『仕事の教科書』(徳間書店)がある。